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▶︎はじめのいっぽ。

いつもご訪問ありがとうございます。5人の子育てママウンサー岡本安代です。
何気ない日常を、言葉にすることで、とびっきりの日常に変わる。
そんな気がしています。そしてそれは、時が経った時に感じる感情でもあるのです。
6年前の我が家の朝の日常。
それは、長女カンちゃんがピカピカの中学1年生の頃のお話でした。

最近、朝が来るのが待ち遠しい。

長女はこの春、
朝5時起きを始めた。

生活の基本である
「早寝早起き」の徹底を
中学生になった今、
改めて自らに刻み込みたいらしい。

入学式翌日は真っ暗だった外も
月日とともに
お互いの顔が確認できるほど明るくなった。

そして母は
早起きした彼女とともに、歩くことを始めた。

入学式が始まって、まもなく2週間が経過し
最初は眠そうだった彼女もやっと体が慣れてきた。朝の空気や
街の息づかいを互いに肌で感じながら
一歩一歩歩いていく。

そしていろんな話をする。

学校のこと、
友達のこと、
部活のこと、

5人兄弟の長子の宿命か、
兄弟の世話に追われ
次第に2人きりになる時間が限られてくる。

だからこそ、この朝の時間は
母にとって、とてつもなく貴重だった。

ほんの20分も、かけがえのない20分。

子育ての期限が
迫れば迫るほど、
自分を使い切りたいと思うようになった。

ご飯もそう。
行楽もそう。
保護者活動もそう。
もちろん仕事だってそう。
そして時間もそう。

あ、決して
自分を犠牲にして、とかでなく
やれるんだったら、やれるところまで
とことん出し切りたいと強く思う。

正直、慣れるのに1週間かかった。

朝早い、ということも。
朝歩く、ということも。

母と娘の朝活が始まって3日が経った頃、
長女も相当眠そうだった。

いつもより1時間の早起きが、
どうやらこたえてきたらしい。

「寝るのも大事だよ。
今まで通り、6時でいいんじゃない?」

「いや、大丈夫!慣れてないだけだから!」

「体が一番大事だよ。睡眠は体を作るんだから~!」

と言いながら、
母自身も三日坊主の扉をノックしかけていた。

彼女は言った。

「毎日ママと歩きながら話をするのが、楽しいから。
目も覚めるし!」

母の思いが独りよがりでないことを
娘が示してくれたような気がして、嬉しかった。

毎日の朝の一歩。最初の一歩から道は始まる。

互いの気持ちを大切に。

そして今、この瞬間を大切に。
今の自分に出来ること。
今の自分を使い切るために。
今その一歩をしっかりと歩んで行きたいと強く思った。

【2014年4月17日付け 「はじめのいっぽ」より】

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