■オープニング
遠い地平線に夕陽が沈み、夜の帳が下りる時、
不意に訪れる感情の気流は、きょうも懸命に駆け抜けた命の営みの証です。
過ぎゆく時は一瞬。2度と戻らぬ今日を、愛おしく振り返り、
満天の星空を眺めていると、出会いの奇跡が思い出されます。
できなかったことを悔やむのではなく、できたことを喜ぼう。
感情は、心の声。
「じゃっど」というのは、鹿児島の方言で、「そうですね」という相槌に使う言葉。
おやすみ前のひと時、心の声に「じゃっど」と寄り添い、
新しい明日を迎えるための「物語」の定期便。
「じゃっどストリーム」
皆様の本日の最終便、お供いたしますのは、
わたくし、5人の子育てママウンサーの岡本安代です。
■本日の物語■
【笑顔の先に、見えるもの。】
主婦の性(サガ)だろうか。
よし!洗濯!掃除!と走り回りたくなる。
『行ってきまーす!』
『行ってらっしゃーい!』
駆け出す子供達を照らす陽射しが、いつもより眩しく感じる。
だいぶ大きくなった背中は、あっという間に見えなくなった。
『オレも、もう出るぞー!』
『え?もう?』
出張帰りの夫の、いつもより早い出発に、妻は少したじろいだ。
洗濯して、掃除して・・・片付けて・・・
という予め算段していた予定が大幅に崩れることもよくあることだった。
まずはお弁当を作らねばならないことに、気づかされる。
かなりシビアな時間配分。
かく言う私も仕事に向かわねばならない時刻が迫っていた。
時間のゆとりは心のゆとり。
心のゆとりが笑顔を生む。同時に逆も然りだと、私は知っていた。
時間がない、と脳が認識した時点で、自分の表情が険しくなる。
そして、自分の心を圧迫していくことも、いつからか自覚できるようになった。
笑顔になると、心のゆとりが不思議と生まれる。
口角が上がると、空気が抜けて、体の緊張が弛緩されるらしい。
誰かがそう言っていた。
だから、私は、台所でひとり笑ってみた。
笑いながら時間に追われてみたのである。
なんとか形にした夫のお弁当。
食べる人にとっては、時間があろうとなかろうと、同じお弁当。
どんなときでも、気持ちを込めることだけは忘れたくないと言い聞かせる。
※赤魚のフライ
※ナス味噌田楽
※スクランブルエッグ
※キャベツさらだ
※そうせいじ
※アスパラガスソテー
※レタスとトマト
うん、我ながら、なかなか美味しそうだ。
よし。次は私の番。急がなくっちゃ。
1日が始まったばかりというのに、掃除洗濯、弁当作り。
すでに大きな仕事を終えたような気がして、自分で自分を労うように大きく深呼吸をした。
さあ、ここからが本番。
自分の準備、だけじゃない。まだ幼い我が子の身支度も並行して行わねばならない。
朝は戦争だ。
早く楽になりたいと思ったことも何度もなる。
でも、この追われるような日々をきっと懐かしく思う日々がくる。
そう確信した時、この忙しい毎日を味わい尽くそうと思った。
「よし!行くよ!!行ってきまーーーーす!」
我が子を力強く抱き上げて、誰もいないリビングに、大きな声で挨拶をする。
「今日も1日、お互い頑張ろうね!!」
我が子のほっぺたに、自分の頬をすりつけて、呟いた。
嬉しそうに笑う、我が子。
私の心の中には、澄み切った青空が広がっていた。
■エンディング・ナレーション
遠い昔、幼い頃に物語を読んでもらった記憶を辿りながら、
夜空を見上げると、あの時と変わらず、星がまたたいていることに気がつきます。
満天の星空に、夜間飛行のジェット機の翼のランプを見つけると、
興奮して指差す我が子の姿に、自らを重ね、
誰かと共に刻む時の尊さを感じずにはいられません。
たくさんの笑顔を、ありがとう。優しさを、ありがとう。
お送りして参りました今日の物語が、
あなたの心に、優しく「じゃっど」と寄り添えますように。
おやすみ前のひと時、お届けいたしました「物語」の定期便、「じゃっどストリーム」
夜間飛行のお供をいたしましたのは
わたくし、5人の子育てママウンサー岡本安代でした。
明日もみんなが無事で、元気に、笑顔で過ごせますように・・・。
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