オモウコト

▶︎兄の背中。

春が過ぎ、新緑眩しい季節となった。

我が家の学生たちの、新しい日常が、
ようやく、通常運転へと動き始めた。

同時に、これまで見られなかった新たな日常も誕生した。

「セーにぃーちゃーん!行ってらっしゃーい!!」

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これまで一緒に登校していた兄セーマンを
見えなくなるまで見送る弟コーマル。

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ついこの前まで、一緒に登校していた通学路。

コーマルは、どんな気持ちで、兄の背中を眺めているのだろうか。

幼稚園時代、コーマルは次々と卒園する兄や姉を、ずーっと見送ってきた。

初めのうちは、姉みーたんと兄セーマンに挟まれながら、3人で乗っていた幼稚園バス。

やがて、みーたんは卒園し、
セーマンと2人になり、そしてコーマル1人になった。

そして、小学校に進学した彼は、
同じように、姉や兄を見送り、その背中を見つめ続ける。

時に嬉しそうに、時に寂しそうに。

そして、時に憧れるように。

この春、我が家の小学生は、ついに一人となった。

コーマル1人となった今。彼は何を思うのだろう。

快晴の鹿児島で、息子の心中を思う。

#確実に時は流れてる
#なんだか胸が熱くなる
#やがて懐かしく思う日が来る
#だから忘れないように記しておこう
#時が過ぎるのは早過ぎる
#見逃さないようにしなくては

【2020年5月29日 「お兄ちゃん背中」より】