鹿児島に雪が降ることは大変珍しい。
だから慌てて、カメラを起動する。
南国鹿児島では、積もると言えば、桜島の火山灰の方が、日常的なものだから、
一面の銀世界は、老いも若きも興奮する。
末っ子コーマルは、きょうも半袖短パンを貫いた。
母やすバーンは、雪の日も旗持ち当番。
「ほら!走ろう!あったまるよー。」
「走ると、風が冷たいもん!」
道路脇の雪を踏みしめながら、なるべく風を起こさぬように歩みを進めていた。
「雪をふむと、音がするーー!!」
めったにない感覚が、足元に広がる。
いつもより寒いけれど、いつもより楽しい登校時間だった。
「いえーーーい!」
通学路、視線の先に声がする。
集団登校の集合場所では、一足先に、同級生たちが雪を丸めて遊んでいた。、
「すごいねー!寒くないのーーー?!」
雪を素手で集めるこどもたち。
「寒いっていうか・・・痛いーーー!!」
「うんうん、寒いの先に待っている感覚は、痛い、だよねーーー!!
旗を持つ指先が、今日は痛い。
でもそんな感覚も、雪と遊ぶ子どもたちをみていると、なんだか嬉しくなった。
これまで旗持ち当番やってきて、雪が降ったのは、初めてのことだったので、思わず写真を撮ってみた。
自撮りは流石に恥ずかしい・・・と思いながらも、めったにない風景だと思うと、撮らずにはいられなかった。
見るもの全てが、新鮮で、
寒く澄んだ空気を深く吸い込むと、身体中が浄化された気がする。
道路標識にも、雪が降り積もり見渡す限りの冬景色。
明日はどんな朝になるだろうか。
晴れであれ、雨であれ、
寒かろうが、暖かろうが、元気で迎えることができたなら、それが一番。
明日、天気になーれ。
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