こんにちは。ご訪問ありがとうございます。5人の子育てママウンサー、岡本安代です。
11月も下旬。早いもので、年の瀬を意識する時節になり、
時が流れるのが余計に早く感じる今日この頃。
寒くなればなるほど、次男の小学校生活、長女の高校生活が、残りあとわずかであることを感じずにはいられません。
ちょうど6年前、次男が小学校、長女が中学校に入学して間もない頃書き綴った想い。
仕事を通して学ぶことがたくさんあり、そして、母となったことで、仕事への向き合い方が変わりました。お付き合い頂けますと幸いです。
仕事と子育て
いよいよ4月。新年度がスタートしました。
春の日射しがとても心地よい今日この頃。
進級、進学、就職、新たな生活をスタートされる方も多いのではないでしょうか?
いざ始まる新しい生活に、夢と希望と少しの不安を胸いっぱいに抱き、
それぞれの新たな一歩を自分の足で踏み出す、節目の新年度。
我が家もこの春、新小学一年生と新中学一年生に進級します。
子供達と過ごしていると、その昔、自分が抱いていた
新年度を迎えるたびに眠れなくなるような「緊張感」をともに体験しているようで、
なかなか親も落ち着く暇もありません…(笑)
今日は、「仕事と子育て」をテーマにお話させて頂きたいと思います。
この春、私はアナウンサー16年目を迎えました。
年を経るごとに培われた経験は自信になり、自信が自身への活力につながり、
活力は挑戦する勇気を与え、その勇気が結果としていろんな学びを与えてくれました。
挨拶の仕方、
コミュニケーションのとり方、
インタビューの仕方、
映像の組み立て方、
原稿の書き方、
現場でのディレクティング、
失敗も成功も、全て含めて糧となり、
今の自分の礎となっていると言っても過言ではありません。
そしてアナウンサーとして3年目の春、私は結婚し、翌年にはママとなりました。
子供を持って初めて知る様々な感情。仕事にも大きな影響をもたらしました。
まず、子育てしながら働く女性の大変さを知りました。
そして、「子供を育てる」ということの責任の重さを知りました。
女性は子供を育てるのも、仕事を続けるのも覚悟が必要だということも知りました。
子育てしながら働くことへの世間の窮屈さを感じる一方で、
職場や現場のスタッフの皆さん、そして夫や家族が応援してくれるという
理解者の存在の心強さと温かさを知りました。
母になり、物事の見方も変わりました。
単なる「おいしい」というリポートが、
「育ち盛りのお子さんに、いっぱい食べさせてあげたい」に変わり、
単なる「美しい」というリポートが、
「次世代の子供達にもしっかり伝えておきたくなる程にお見事!」に変わり、
インタビューした少年がとても礼儀正しかったりすると、
「ご両親も、素敵な方だろうな・・・」とその少年の背景に思いを馳せたり…
今自分の言葉を聞いて、子供達はどう感じるだろうという
言葉に対する責任感も増したように思います。
そして、今、アナウンサーであるということ以上に、
母親である意識と責任と経験がママウンサーとしての今の自分を支えてくれています。
アナウンサーとしての自分を育ててくれたのは、現場でした。
スタジオ、中継先、取材先、様々な現場で、上司に学び、仲間に学び、
そして視聴者の方々に学びました。
ママウンサーとしての自分を育ててくれているのは、
自分がママとして奔走している現場、つまり家庭かもしれません。
子供達と正面から向かい合うことで、私は「待つこと」を覚えました。
子供達と寄り添う中で、私は「聞くこと」の大切さを改めて思い知りました。
子を「待つこと」はやがて、子自身が「納得すること」につながり
子を「聞くこと」がやがて、子自身のみならず他者をも「承認すること」につながる、
そんな今まで考えもしなかったことを日々の会話の中で、子供達が教えてくれました。
アナウンサーとしても、ママウンサーとしても、
常に現場に育てられているのを日々感じるからこそ、仕事人としても、母親としても
これからもずっと現場にこだわり、
驕(おご)る事無く真正面から向き合いたいと思っています。
新年度、ママウンサーとしては13年目の春。
中学生を持つ母として、新たなステージに立ちます。
今まで経験した事のないような想いや悩み、
感葛藤など様々なことが待ち受けていることでしょう。
全てまとめて、子供達とともに、学び、育ち合っていきたいと思います。
まだまだ成長期・真っ只中のママウンサー、岡本安代でした。
最後までご精読ありがとうございました。
【2014年4月 日本ガス・ウェブエッセイ寄稿】