オモウコト

お世話できる幸せ。

お盆になると、ひときわ、祖父母がとても身近に感じます。

近くにいて、私に声をかけてくれているような、そんな気がしています。

小さい頃、
じいちゃんとばあちゃんは、いつもニコニコ笑っていて、孫たちもとても可愛がってもらいました。
それ以上に、娘である母のことをとても愛おしく思っているというのが、
孫ながら手にとるようにわかり、
母もいくつになっても、
両親であるじいちゃんとばあちゃんに甘えている姿が、
娘ながらとても微笑ましく思ったものです。

料理が得意でない母ですが、1年で一番料理に力を注ぎます。
今年も精進料理を一生懸命拵えて、仏前に備えていました。

「すごいねー。お母さん。こんなに!!!」

精進料理を前に私がつぶやくと、母は言いました。

「お正月よりもなによりも、お盆は、みんなが天国から帰ってきてると思うと、力が入るのよねぇ。」

そんな母は、お盆に限らず、いつも献身的に何事にも心血を注ぎます。

ふたりの祖母の介護は、朝も夜も関係なく、壮絶だったように娘の私には見えました。
仕事をしながら、家事をしながら、介護の日々。

思ったように意思疎通が図れずに、口論になったこともあったように記憶しています。

相当にハードだったことも、、側から見ていて、わかりました。
でも、ただの一回も、大変だという言葉を母から聞いたことがありませんでした。

「こんなにたくさん世話させてもらって・・・。ありがたいわ・・・。介護生活を通して、親孝行させてもらった気がする・・・」

 

私にとって、忘れられない言葉です。

祖母が旅立った時も、最後までお世話させてもらったことに、感謝している様子でした。

それは後悔ないように見えました。

大変だったと振り返ることもできるだろうに、
お世話させてもらって、この機会を与えてもらって、ありがたい、という言葉、そして、後悔ないほど向き合うことができた、と言うのは、お互いにとって最高だよなーって。

後悔ない気持ちって、簡単なようで、一番難しい。
一番目指したいゴール。

両親との時間、我が子との時間。

限られている家族の時間。

お世話をできる幸せ。

何かに追われる幸せ。

物事の視点を変えてより幸せに生きたいと思った次第です。

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ABOUT ME
岡本安代
鹿児島を拠点に全国で活動するリアクション大きめのフリーアナウンサー。元鹿児島読売テレビアナウンサー。大家族率いるパワフルアナウンサーママとして日本テレビ系バラエティ番組「人生が変わる1分間の深イイ話」で密着放送以来、愛と元気溢れる肝っ玉母ちゃんぶりが全国的に注目される。5人の子育て経験を生かし、家事と育児と仕事の両立するための独自のマネジメント術が全国で話題となり、全国で行う講演会は、「聞いた瞬間から元気になれる」「明日が変わる」とリピーター続出、総講演回数1000回を超える。言葉の力「安代塾」主宰。メディア出演、司会業の他、朗読、演劇活動も行う絶賛子育て満開中の5人の子育てママウンサー。