いつになっても、この感情を持ち続けておきたい、と思う今日この頃です。
それは、母として、ももちろんですが、今を生きる自分として。
この春5年生となったタイ兄。
この日を楽しみにしていたという兄貴は、
厚い雲を吹き飛ばすような明るい笑顔で、出かけていった。
肩にはランドセルでなく、大きなバック。
きょうから宿泊学習。2泊3日の野外学習に向かった。
とにかくタイ兄は、ここしばらく、この日のことが頭でいっぱいだった。
「枕投げでしょ!怖い話でしょ!
そして、布団でゴロゴロして、みんなで遊ぶんだ~!」
学校から帰っても、朝起きてもずっとずっと宿泊学習の予習ばかり。
(予習というより、むしろ妄想(汗))
適当が日常のタイ兄も、このときばかりは真剣に準備に取り組んだ。
「待ってよ~!」
兄貴の背後を一年生になったばかりのセーマンが、必死に追いかける。
セーマンはずっと言っていた。
「え?2泊3日?タイ兄ちゃん、そんなにいないの?」
寂しいの?と聞くと、コクリと頷く。
決して兄ちゃんの前では寂しいを表現しない。
1年生男子なりの強がりなのか、母にだけこっそり呟くのだった。
弟の心中を知っていただけに、今朝の登校風景が妙に脳裏に焼き付いた。
兄にまとわりつくように登校する弟。
兄と弟は何を話しているのだろう。
弟は兄に何を語りかけているのだろうか。
今日の朝の会も、弟は元気がなさそうにも見えた。
兄が宿泊学習で、テント張りを頑張っている頃、
弟達は授業を終えて帰ってくる。
好物のおやつが、少なからずセーマンの活性剤になる違いない。
だから、きょうのおやつは、セーマンの大好きなココア蒸しパンをこしらえた。
日直である末っ子コーマルと共に、こしらえた定番おやつ。
素朴ながら、胃袋戦隊の胃袋掌握率が高い。
「うわーーーー!いいにおいがする~!」
甘い香りに誘われて、セーマンが食卓にやってきた。
『やったー!蒸しパンだーー!!』
弾けんばかりの笑顔だった。
セーマンの笑顔に嬉しくなる。
セーマンの笑顔に安堵が広がる。
きょうの朝の会では、家族みんなでタイ兄貴の無事の帰りを祈念した。
タイ兄貴、楽しんでくるんだぞ。
そして何より無事に帰ってくるんだぞ。
大きくなったなー。もう5年生か。
あの時に戻りたい、なんて言わない。
(ホントは言いたい。)
時よ止まれ、とも言わない。
(ホントはずっと思ってる。)
ただひたすら思う。
今ある1日1日をどうでもよく過ごす事はやめようと思う。
きょうはタイ兄のワクワク記念日。
そして、セーマンの兄離れ記念日。
そんな風に考えると、きょうという日が特別に思えてくる。
最近思う、母として心がけたいこと。
毎日が記念日だと思って過ごそう。
【2014年6月3日 「母として心がけたいこと」より】