いつもご訪問ありがとうございます。5人の子育てママウンサー岡本安代です。
東日本大震災から早9年。
この日の記憶は、絶対に忘れられない。そして忘れてはならない。
そう思います。
そして、風化させない努力が必要だとも思っています。
命あることの奇跡、防災への意識、日常の尊さ、当たり前なんて一つもない、ということ。
幸せの意味を思い知り、そして、今あることの意義を噛みしめる。
時間というものは、傷を癒やしてくれるかもしれませんが、風化させてしまう可能性も秘めています。
親としてできること、色々あるかと思いますが、
我が家では、ずっと続けている儀式があります。
私たちは、3月11日を決して忘れません。
今日は3月11日
東日本大震災から5年。
家族で決めた我が家なりの追悼の儀式がある。
5年前、被災地取材から帰ってきた父から聞いた、当時の被災地の今。
「体育館で身を寄せ合い、落ち着く場所もない。
ご飯は、ボランティアによるおにぎりと豚汁。
寒さ厳しい毎日。毎日豚汁には長蛇の列が出来ていた。
着るものもない、食べるものもない、寝るところもない。
ホッとする時間もない。そんな場所もない。
一番辛いのは、大切な人を見つけることができない。
たとえ見つかったとしても、最愛の人の声を、二度と聞くことはできない。」
辛くても、寂しくても、悲しくても、お腹は空く。
被災地の人たちは
どんな思いで、おにぎりを噛みしめただろうか。
どんな思いで、豚汁をすすり飲んだだろうか。
東日本大震災を風化させないために、私たちに出来ること。
それはきっと忘れないということ。
3・11を忘れないためにと始めたことがある。
3月11日の夜はおにぎりと豚汁。
家族で、静かに頬張った。そして、考えた。
自己満足かもしれない。
でも、これが我が家なりの追悼の儀式。
「おにぎり、美味しいーーー!」と喜ぶ末っ子。
去年まで、このおにぎりと豚汁の意味が、まだ小さい末っ子には分からなかった。
でも今年は違った。父と母の話に、じっと耳を傾けていた。
きっと続けることに意味があると思う。
ずっと続けていれば、きっと忘れない。
このおにぎりと豚汁の意味を。
そしていつもある生活が、いつもあることだとは限らないということを。
「自分だけ幸せでも幸せでないことを知りました。
自分の幸せはみんなの幸せの中にあるんですね。」
夫が被災地でインタビューした女の子の言葉が、今改めて蘇る。
家族が全員無事だったという小学校5年生の女の子が発したこの言葉に、
震災の悲惨さが滲む。
あれから5年。
中学3年生となった女の子は、今何を思い、どのように過ごしているのだろうか。
豚汁をすすり、おにぎりをほおばりながら
顔も名前も知らない女の子に思いを馳せた3月11日。
奇しくも全国的に冷え込んだ今日。
当時、被災地には雪が降り積もったという。
一日も早く、一人でも多くの人に、幸せを感じられる日常が訪れますように。
【2016年3月11日付 「我が家なりの儀式」より】
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そして、今年も例外なく、おにぎり豚汁を頂きました。
決して忘れません。3月11日を。
震災で亡くなられた皆様のご冥福を心からお祈り申し上げます。