そして、これからを生きる私たちの背中を押してくれるものは何だろう、
憧れが人を育てる。って思う。
「憧れ」に出会うと、その人みたいになりたいって人は努力するようになる。
でもその人みたいになれなくて、残念に思う必要はないんだと思う。
だって、その人と憧れの人は別人なのだから。
突然、友人からメールが届いた。
『「安代さんみたいになりたいけど、なれません」と言う相談を受けたけれど、
どう返事すればいい?』
え?安代さんみたいになりたい?なんとも恐れ多い。
と同時に、とてつもなく有難い希少人物。
私も、私以外の誰かになりたいと思ったことが山ほどある。でも結局、私は私以外の何者でもないんだということに、最近ようやっと気がついた。
なれるわけないと言う絶望ではなく、私は私らしくでいいんだ!という希望。
色鉛筆も同じ色ばかりはいらないもの。
あなたはあなた、私は私、
みんな違うからこそ、みんなが輝けるのだ、ということを知った。
姿形、育ちや学歴、職業だって違う、佇まいも、まとうオーラも違うし、性格も違う。
土地も違えば言葉も違う、考え方だって違うだろう。
でも違うからこそ、それぞれが磨き続ければ個性として味となる。
我が家も5人兄弟。同じように育てたつもりが、5人5様。みんな違う。
思い立ったが吉日の猪突猛進タイプもいれば、
石橋を叩きまくって渡る慎重派もいる。同じ個性は一つもない。
だからきっと家族と言うキャンバスがカラフルになるに違いないのだ。
(photo by アキクラコウスケ氏)
小さい頃は「大きくなったら、〇〇になりたい!」と憧れを掲げて
より鮮やかな未来を見つめていた。
そしてそれが大きな原動力になっていたことを思い出す。
大人になってもなお、「〇〇みたいになりたい」と思うことは、
きっと新たな未来を作る大きな原動力。
憧れを胸に抱くか否かで、人は大きく変わると思う。
容姿に憧れるのか、性格に憧れるのか、佇まいに憧れるのか、
何に憧れるのかは人ぞれぞれ。
人は憧れを胸に抱くからこそ、そうなりたいと頑張れるし、
憧れ続けるからこそ、成長できるような気がする。
ベートーベンはモーツァルトに憧れて、芥川龍之介は夏目漱石に憧れて、
もちろんそれぞれもがき苦しんだかもしれないけれど、
結果的にどちらも素晴らしい、憧れの偉人たち。
人はそれぞれの色をもつ。子供達も然り。
自分の持つ色に誇りを持って、その自分色をより鮮やかに煌めかせる為に、
光り輝く憧れを、その胸に常に抱き続けて欲しいと、強く思う母。
子供達にとって、見るもの、聞くもの、触れるもの、
全てが何かしら琴線に触れるきっかけになりうるわけで。
私が親としてできることは、限られているようで、実は、無限大だと思い知る。
できるだけいろんな話をして、いろんなものを見せて、いろんな経験を積んで、
そのためのきっかけをいかに多く作ることかが大切で、これ以上の種まきはないのだろう。
少年よ、大志を抱け!という前に、少年が、大志を抱けるような、毎日を育まねば。
よし。まずは前向きに未来に期待して、一生懸命日々を過ごそう。
今、改めて心に誓った母さんです。
【2017年5月18日付 公式ページOwndより】